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日米通算250セーブ目前のオリックス・平野佳寿 クローザー転向の“恩人”岡田彰布監督への感謝とプロの自負 - au Webポータル

◆ 猛牛ストーリー【第92回:平野佳寿

 2023年シーズンにリーグ3連覇、2年連続の日本一を目指すオリックス。監督、コーチ、選手、スタッフらの思いを、「猛牛ストーリー」として随時紹介していきます。

 第92回は、守護神・平野佳寿投手(39)です。27日のロッテ戦(京セラドーム大阪)で今季23セーブ目を挙げ、日米通算250セーブまであと「6」に迫りました。

 野球を始めた小学3年生から中学、高校、大学で指導者に恵まれプロ入り。プロの世界では、入団4年目に先発から中継ぎ、抑えに転向するきっかけを作ってくれた当時の監督、岡田彰布さんが「適性を見抜いてくれた恩人」です。

 岡田さんが阪神監督に復帰した後の昨年末には「強いチームになると思う。オリックスと阪神で関西を盛り上げたい」と、阪神の躍進を予測。ともに優勝マジックを点灯させており、平野投手の予感は的中した形です。

◆ 「岡田さんがいらっしゃらなければ、今の僕はありません」

「みなさんが、言ってくるからね(笑)」

 日米通算250セーブまで6つとなった8月27日の試合後、記録への意識を問われた平野は、笑顔で受け流した。

 昨シーズン終了後から、何度同じ質問をされたか分からない。それでも嫌な顔をすることなく快く受け答えするのは、プロフェッショナルとして、ファンに選手の声を伝えるメディア関係者を認めているからだろう。

 そんな平野が、常に答えていたのは「250セーブは通過点」ということと、「3連覇するためには超さなくてはいけないハードル」の2点だった。そのどちらもが、間もなく実現しようとしている。

 京都府立鳥羽高校、京都産業大学を経て、大学・社会人希望枠で2006年にオリックス入り。

 即戦力として1年目から先発ローテーション入りし、7勝(11敗)を挙げ、2年目も8勝(13敗)。しかし、3年目に右肘を手術し、復帰した4年目は3勝(12敗)に終わってしまった。

 チームも6位となり、大石大二郎監督から岡田監督に交代したことが、その後の平野の運命を決定づけることになった。

 就任1年目の岡田監督に、「先発」から「中継ぎ」への転向を打診され、受け入れた。

 転向1年目の10年に63試合に登板(7勝2敗)。11年は72試合に登板して最優秀中継ぎ投手に輝き、14年には40セーブを挙げ最多セーブ投手を獲得した。

 以後の活躍は周知の通り。18年からはメジャーに移籍しダイヤモンドバックス、マリナーズを経て、21年オリックスに復帰した。

「プロ野球での転機は2010年です。先発でくすぶっていましたが、ボールが強いところから僕の適性を見抜いてくださった岡田さんがいらっしゃらなければ、今の僕はありません。プロでは福良(淳一)さん(元監督、現GM)や森脇(浩司)さん(元監督)、中嶋(聡)さん(現監督)も恩人ですが、ここまで(現役を)やらせてもらうきっかけを作ってくれたのは岡田さんです」と感謝する平野。

◆ 阪神との“関西決戦”の日本シリーズへ
 
 岡田監督率いる阪神は、8月16日に優勝マジック「29」を点灯させ、オリックスも26日に「24」を灯したが、平野は昨年12月の段階で阪神の躍進を予測していた。

「阪神は強いチームになると思います。来年、オリックスと阪神で関西を盛り上げることができたらいいですね。岡田さんは、野球勘では今まで会ったことがない感覚を持った人です」と。
 
 27日に改めて岡田監督の野球勘についてうかがうと「今、『目の前の1試合、1試合』と仰っていますが、常に先の先を読みながらやっているイメージです。経験がモノを言っている感じですね」と、経験に基づいた優れた洞察力、判断力を挙げた。

 オリックス、阪神ともに2位以下に大差をつけ、優勝はほぼ確実。クライマックス・シリーズがあるとはいえ、1964年の南海(現ソフトバンク)と阪神以来の関西決戦で日本シリーズが行われる可能性は高く、ファンの期待も大きい。
 
「全然、楽しみなんて思っていません。楽しんで野球をやっていません。仕事としてやっていますから」

 恩人との“対戦”が楽しみかと聞いたら、言下に否定された。プロフェッショナルの顔がそこにはあった。

取材・文=北野正樹(きたの・まさき)

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