◆JERAセ・リーグ ヤクルト8―9巨人(16日・静岡)
巨人・大勢投手(23)がリベンジの6セーブ目を挙げた。2戦連続セーブ失敗中だった守護神は1点リードの9回に登板。四球で走者を許しながら無失点で締めた。打線は秋広優人内野手(20)が同点の7回無死二、三塁で決勝の2点二塁打を放った。チームは秋広ら4人が猛打賞をマークするなど今季最多の17安打で9得点。巨人の初代エース・沢村栄治氏が日米野球で快投を見せた静岡草薙球場での激しい打撃戦を制した。
守護神としてのプライド、ファンの信頼。全てを取り戻す強い気持ちを大勢は球に込めた。9回2死。侍ジャパンの同僚・村上を142キロフォークで空振り三振に抑えると、グラブをたたき、笑顔で大城卓と抱き合った。「この2試合思うような結果じゃないですし、チームに迷惑をかけた。本当に自分がまたさらに良くなるための新たな壁だと思って今日は課題を持って上がりました」。魂の16球。自身初の2日連続セーブ失敗の悔しさを払拭する6セーブ目をマークした。
気持ちで勝った。1点リードの9回にマウンドに上がると、先頭・並木を150キロで投ゴロ。続く山田には四球を与え、4番・村上を迎えながらも、大城卓の肩に救われた。「大城さんの盗塁阻止で集中してムネと勝負できる状況ができた。会場も沸いていたので、思い切って見応えのある勝負ができたらいいなと思って投げた」。村上に投じた2球目直球は場内では152キロだったが、テレビでは162キロを表示。大勢の気迫が乗り移り、最後はフォークで空を切らせた。原監督も「今日は良かったと思います」と目を細めた。
常に前を向いている。12、13日の広島戦(東京D)で2日連続1点差のセーブシチュエーションでの登板も2日連続で失敗。「自分自身に少し迷いだったり、不安を抱えながら上がっていたのが要因」と分析し、マウンドに上がるまでの準備を見直した。「僕はここまでやっているんだっていう自信にもつながる」と寝る時には一番体に浸透しやすいと言われている432ヘルツの音楽を聴くなど私生活からこだわっている。「こういう壁を乗り越えてレベルアップできるという気持ちで挑んでいくしかない」とさらに強くなるための自分に課された試練だと受け止めた。
昔からそうだった。関西国際大時代、右肘のけがで思うようにプレーできない日が続く中でも弱音を吐くことはなかった。母・いずみさんは言う。「けがをしても『どうしよう?』とか不安な言葉を漏らすことは絶対ない。『肘が痛くて病院を予約したから悪いけど連れて行ってくれる?』と、勝手に自分で考えて動く子でした」。成長するためにはどうすればいいのか常に考え、行動してきた。
草薙球場に集まったファンの歓声を受けた右腕は「取り組みを確認した中でやっぱり間違ってないんだなっていうのも改めて思った。もっと自分を信じてマウンドに上がりたい」。揺るぎない信念を胸に自分自身を向上させていく。(水上 智恵)
◆大勢の2戦連続セーブ失敗 12日の広島戦(東京D)は3―2の9回、代打・松山に同点適時打を許し、昨年5月8日ヤクルト戦以来のセーブ失敗。翌13日の同カード(同)も再び1点差の9回に登板したが、先頭への四球から1死三塁とされ、松山の二ゴロで同点に追い付かれた。2戦連続のセーブ失敗はプロ2年目で初めてだった。
【巨人】大勢、雪辱のセーブ!2日連続失敗は「自分がまたさらに良くなるための新たな壁」 - スポーツ報知
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