新型コロナウイルスによる肺炎の感染が広がる中、各地でマスクの品薄状態が続いている。手軽にできる予防策の一つとして知られるマスクだが、専門家の間では予防効果は限定的という見方が強く、世界保健機関(WHO)は症状のない人は着用する必要がないとの見解を示している。それでも、解消しないマスク不足。解決策はあるのか。(江森梓)
「マスクがないと、不安で仕方がない」
堺市堺区の男性会社員(71)は感染拡大のニュースにこうつぶやいた。男性は新型コロナウイルスの国内感染が判明後すぐに薬局に向かったが、30枚しか買えなかった。その後見つけるたびに買い足し、1月から購入したマスクは計180枚に上る。それでも、「本当はもっと買いたいんだけど、いつ手に入るかわからない」。
マスクメーカーなどでつくる全国マスク工業会によると、国内のマスク販売量は例年約56億枚。今年は1月から現時点までにすでにその3分の1以上が売れた。
平成21年の新型インフルエンザ流行時もマスクは売れたが、今回は花粉シーズンが重なった上、中国人観光客による大量買い占めやネット上の転売が横行するなどしており、担当者は「作っても作ってもどうにもならないのは、今回が初めて」とぼやく。
マスクは新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザなどの感染者の飛沫(ひまつ)によるウイルス飛散を一定程度抑えられる。ただ、予防の意味でマスクをつけていても、多くの人は十分に効果が発揮されていないとの見方がある。また、マスクはウイルスが付いた手で顔を触ることによる感染予防にはなるが、ウイルスが付いた手で食品などを扱うことで感染するケースもあり効果は限定的という。
専門書「マスクの品格」(幻冬舎)の著者、聖路加国際大の大西一成准教授(環境疫学)はマスクの正しい着用法について、「鼻と口をマスクで覆い、さらにマスクと顔面の隙間をあけないようにしなければならない」と話す。大西氏が25~29年に延べ約千人を対象に行った調査では、外気中に浮遊している粒子の平均約8割が、マスクの内側に入ってきていることが分かった。
大西氏は、「感染者がいない地域で予防のためにつけるのも、マスクを無駄にしている」とも指摘。マスクの買い占めが行われている現状に、「ただマスクをつければいいわけでなく、大事なのは目的に応じていかに適切なつけ方をするかだ」と訴える。
また、インターネット上などで、有効な活用法として使い捨てマスクの煮沸による再利用なども挙がっていることについては、「ある程度は飛沫の飛散は防げるが、マスク本来のフィルター機能は果たしていない」として否定的な見方を示した。
こうした状況を踏まえ、WHOはホームページ上でマスクについて「症状のない人は着用する必要はない」とした上で、「医療従事者らにとって非常に重要なもの。合理的に使用することで、貴重な資源の不必要な浪費を回避してほしい」と呼び掛けている。
それでもなお、マスクの品薄状態は続く。東京大の橋元良明教授(情報社会心理学)は、今回のような「入手が困難」などと制約がある状況下では、反動で自由を求める「心理的リアクタンス」が働くと指摘する。昭和48年の石油危機時には、トイレットペーパーの買い占め騒動が起きた。
ただ今回の場合は、買い占めが過ぎれば医療現場など本当に必要としているところに届かないなど深刻な事態に陥る可能性もある。橋元氏は「さまざまな情報に踊らされすぎ。マスクが本当に必要かどうか見極めるべきだ」と話している。
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March 01, 2020 at 01:30PM
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効果なし!?なのになぜマスク買い占め横行… 各地で続く品薄状態、解決策は(産経新聞) - Yahoo!ニュース
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