楽天・則本昂大投手(32)が5日、メジャー移籍を目指す松井裕樹投手(28)の後任として来季は抑えを務めることを明かした。仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、7年契約の6年目となる来季へ向けて現状維持の3億円プラス出来高でサイン。新設される投手キャプテンに就任することも決まり、投手陣の柱としてフル回転することを誓った。
緊張した面持ちで則本が守護神転向を報告した。「松井裕樹の後釜じゃないですけど、クローザーを務めたいなと思ってます」。今季、本拠地開幕投手も務めたエースの突然の宣言に、報道陣もびっくり。一息つくと、笑みを浮かべながら「緊張したぁ~」と安どの表情を浮かべた。
約1か月前の秋季キャンプ中に、今江敏晃監督(40)から約1時間かけて口説かれた。新指揮官が就任後、最初に考えたのが、海外FA権を行使して海外移籍を目指す松井裕に代わる守護神の選定だったという。
今季、チーム最多の155回を投げ、唯一規定投球回に到達した。文字通り先発陣をけん引していたが、監督の熱意を肌で感じた。「僕で務まるか分からないですけど、監督の気持ちに応えたいと思います」とプロ12年目での新たな挑戦を決意した。
通算263登板で中継ぎでの登板はわずか5登板。相談したのはもちろん松井裕だ。先発も抑えも経験しているからこそ導き出された「先発だろうと抑えだろうと中継ぎ、セットアッパーだろうと、仕事が変わるわけではない」という言葉に気持ちが固まった。
「自分なりにチームが勝てるよう、勝っている試合を最後まで締められるようにしたい」。理想の守護神像を問われると「津田恒実さん」と答えた。広島で通算286登板で90セーブを挙げ“炎のストッパー”と呼ばれた津田さんは、同じ背番号14。楽天入団時に津田さんの座右の銘である「弱気は最大の敵」の文字をグラブに刺しゅうしていたほど尊敬する。負けじと熱い気持ちで腕を振る覚悟だ。
先発としてのこだわりが消えたわけではないが、長年のキャリアが心境に変化をもたらした。けがで投げられない時期などを経験し、1軍で投げられることのありがたみを痛感。「自分がどこまでやれるのか全く分からない。チームが優勝するためにはクローザーを任される立ち位置の人は30セーブしていないと。12年目で初めての経験で、おこがましいかもしれないですけど、30は一つの目標」と大きくぶち上げた。
チームを一つにまとめて頂を目指す。投手キャプテン就任も発表された。安楽智大投手(27)のハラスメント問題が発覚し「また二度とこういったことが起きないよう、チーム全体で改善していかないといけない」と力を込めた。熱いエースの投球でチームを優勝に導く。
(内藤 菜月)
◆津田 恒実(つだ・つねみ)南陽工―協和発酵を経て1982年に広島入り。150キロを超える豪速球を武器に、1年目に11勝を挙げ新人王。その後、右手中指の血行障害などで低迷も、86年以降ストッパーとして君臨。89年には12勝28セーブで最優秀救援投手賞に輝くなど、真っすぐ勝負で「炎のストッパー」の異名を取った。91年に脳腫瘍が判明。一時は回復し、復帰に向けたトレーニングを再開するも、93年7月20日に32歳の若さで息を引き取った。
【楽天】則本昂大、炎のストッパー転身…理想は「津田恒実さん」プロ12年目の目標は30セーブ - スポーツ報知
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