セ・リーグ 広島3-4中日 ( 2022年4月2日 バンテリンD )
広島・栗林良吏投手(25)が2日の中日戦で初めてセーブ機会に失敗し、サヨナラ負けを喫した。プロ2年目で延長戦初登板となった3―2の12回に1死しか奪えずに今季初黒星。年をまたぎプロ野球最長となる23試合連続セーブのかかった一戦で、記録更新とはならなかった。チームは開幕6連勝後に2連敗し、首位から陥落した。
2年目で初の延長戦登板は、あまりに酷な状況だった。佐々岡監督が「(栗林の登板は)点を取ったら」と説明したように、首脳陣は勝ち越すまで栗林を温存した。裏を返せば、勝ち越しに備えて9回表の攻撃から常に心と体の準備を続けていたことになる。登板機会は最後の最後、プロ野球で3年ぶりとなる延長12回。栗林はサヨナラ負けを通して、初体験となったプロの延長戦での準備の難しさを知ることとなった。
「いつでも行けるようにと準備していました。もちろん難しさがあったことはありました。でも、準備はしっかりとできていましたし、本当に実力不足です。ああいうところで粘れないのは、本当に良くないと思います」
1点を勝ち越して迎えた延長12回。1死無走者で溝脇にファウル3球と粘られ、我慢できずに四球を与えた。大島には1ストライクから、真ん中付近に入った失投の直球を狙われ、右中間への適時三塁打で同点とされた。そして、続く岡林に二塁への適時内野安打を許してサヨナラ負け。昨季唯一の黒星は同点で登板した一戦で、今回が初となるセーブ機会での失敗となった。
「打者と勝負はできていた。あそこで(溝脇に)粘られて四球を出したところが良くなかったと思います」
年をまたいで続いていた22試合連続セーブは、98年佐々木主浩(横浜)と並ぶプロ野球記録。記録更新のかかった一戦ながら「記録のことは考えていなかった。ただ勝ちたいという思いだけ」。4番・ビシエドから始まる同点の9回に登板していれば、そもそも記録更新はなかった。とはいえ延長12回という難しい状況で登板機会が巡ってきたのは不運だったといえる。
満を持して送り出した佐々岡監督は「栗林で負けたら仕方ない」と責めなかった。栗林は「チームの流れを止めてしまった。反省して次に生かしたい」とばん回を誓った。栗林は登板3試合で2度目の失点となり、チームは2連敗で首位陥落。いずれも今季最初の踏ん張り所を迎えている。 (河合 洋介)
○…栗林(広)が1回2失点で敗戦投手。新人だった昨季も含め、セーブ機会での救援失敗および中日戦の失点は初めて。昨季は6月13日オリックス戦で敗戦投手となったが、同点からの登板でセーブ機会ではなかった。昨季から継続中だった連続試合セーブはプロ野球タイの22でストップ。98年に佐々木主浩(横浜)が1シーズンでマークした22試合の更新はならなかった。
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広島・栗林、連続セーブ「22」でストップ「本当に実力不足」 - スポニチアネックス Sponichi Annex
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