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オリックス自由契約の増井 現役引退を決意 史上4人だけの150セーブ&150ホールド達成― スポニチ Sponichi Annex 野球 - スポニチアネックス Sponichi Annex

19年通算150ホールドを達成しボードを掲げる増井
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 17年WBCに出場した元侍戦士で、昨季限りでオリックスを自由契約となっていた増井浩俊投手(38)が現役引退を決断したことが26日、分かった。本紙の取材に対して「悔しいですが、現役引退の決意を固めました」とコメントした。

 プロ13年目の昨季も151キロを計測するなど球威は健在だったが、日本一となったチームは若手が台頭しており、わずか2試合の登板に終わった。NPBに絞って他球団のオファーを待ったが新たな所属先は見つからず、年明けに故郷・静岡県に帰省した際に親族に現状を報告。各球団がキャンプインする2月1日までに最終決断する方針を固めていた。

 静岡、駒大、東芝を経て09年ドラフト5位で日本ハムに入団。最速155キロの直球とフォークを武器に阪神・藤川、オリックス・平野佳、ロッテ・益田とプロ野球史上4人だけの150セーブ&150ホールドを達成した。16年は先発で10勝を挙げて日本一に貢献し当時の栗山監督(現侍ジャパン監督)を胴上げしたが、守護神にこだわり18年にオリックスへFA移籍。史上5人目の全球団セーブを記録するなど、通算163セーブを挙げた。

 今後については未定で、周囲には「これまで忙しかったので、次の目標が見つかるまで家族とゆっくりしたい」と語っているという。日本ハム時代にはダルビッシュ(現パドレス)、大谷(現エンゼルス)、オリックスでは山本ら、今回のWBCに出場する好投手を何度も救援してきた名リリーバーが、静かにユニホームを脱いだ。

 ◇増井 浩俊(ますい・ひろとし)1984年(昭59)6月26日生まれ、静岡県出身の38歳。静岡高から駒大、東芝を経て、09年ドラフト5位で日本ハム入団。12年に最優秀中継ぎ投手を受賞。17年オフにオリックスにFA移籍。昨季は2試合で0勝2敗、防御率3.86。オフに球団が契約を結ばないと発表した。通算551試合で41勝47敗163セーブ、防御率3.08。17年WBC日本代表。1メートル81、77キロ。右投げ右打ち。

 ≪先発からリリーフ 吉井コーチの打診が転機≫2球団で163セーブ、158ホールドを誇る増井もアマ時代は先発だった。プロ1年目も先発で3勝とブレークの兆しを見せたが終盤に右肩痛で離脱。2年目を迎える前に当時の吉井投手コーチ(現ロッテ監督)から「短いイニングを全力で投げた方が負担が少ない」と中継ぎへの転向を打診されたことが野球人生の転機となった。

 記者は08~11年と14~16年の通算7年も日本ハムを担当。いつかの春季キャンプ中に選手宿舎から球場まで歩きながら「リリーフは社会人時代にワールドカップ日本代表で抑えを務めたぐらいだったけど、これも運命だったのかな。リリーフの適性が自分にあるとは思わなかった」と聞いた。普段は物静かな性格で「二重人格です」と笑う。ピンチで別人に変身できる男だからこそ、ここまでの成績を残せたのだと思う。

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