智弁和歌山の2番手伊藤が、9回2死一、二塁のピンチで救援登板。代打大坪を1球で遊ゴロに打ち取った。高校野球ではセーブを採用しないが、プロなら「1球セーブ」が記録される珍しいケースだ。

02年に飯島秀明(常総学院)が宇部商戦、07年に浦口侑希(長崎日大)が京都外大西戦で、ともにセーブのつく条件で1球登板している。ただし、この2人は勝利投手の権利を持った先発投手から守備位置変更後に、再登板した。プロでは74年に高橋直樹(日本ハム)が8月18日近鉄戦で勝利とセーブを同時にマーク。当時の規則は両方記録できた。現行ルールでは勝利&セーブを認めていない。

智弁和歌山は「1球」に縁がある。13-12の大乱戦となった06年準々決勝の帝京戦で、3番手の松本利樹が1球勝利をマークしている(同じ試合で帝京の5番手杉谷拳士が1球敗戦)。【織田健途】