メッセンジャーアプリで“博士の部屋”を運営し、女性を脅迫してわいせつ動画を制作・配布した容疑などで裁判を受けていたチョ・ジュビンが、一審で懲役40年を言い渡された。
11月26日、ソウル中央地方裁判所・刑事合意30部(部長判事イ・ヒョンウ)は、犯罪団体の組織、児童・青少年淫乱物制作などの容疑を受けるチョ・ジュビンに懲役40年を宣告した。
同時に30年間の電子足輪(性犯罪者をGPS監視するための装置)付着、1億ウォン(約1000万円)余りの追徴なども命令された。
裁判所は「被告人が多様な方法で多数の被害者を脅迫して性搾取物を制作し、長期間に多くの人に流布した」とし、「何よりも多くの被害者の個人情報を公開し、取り戻せない被害を与えた」と指摘した。また「“博士の部屋”組織は、刑法114条にいう犯罪を目的とした集団であることを十分に認めることができる」と、宣告の理由を説明した。
チョ・ジュビンは先立って行われた結審公判で、検察から無期懲役を求刑されていた。
チョ・ジュビンは2019年5月から2020年2月まで、女性を脅迫してわいせつな映像や画像を撮影し、それをメッセンジャーアプリ「テレグラム」の“博士の部屋”で販売・流布した容疑で、去る4月に拘束起訴された。
“博士の部屋”を運営していたチョ・ジュビンは、アルバイトなどと称して女性を募集し、応募時点で個人情報や顔が映ったわいせつな画像を受け取り、それを口実に脅し、さらに過激な映像を撮影させたとされる。
そんな映像を数十万人がSNSで共有していたということで、韓国社会を震撼させた。通称“n番の部屋”事件だ。チョ・ジュビンの“博士の部屋”のように、さまざまな“部屋”があったとされる。
検察は、チョ・ジュビンが犯罪団体を組織して膨大な分量のわいせつ映像を制作・配布したと見て、犯罪団体組織容疑で6月に追加起訴した。
最終弁論でチョ・ジュビンの弁護人は、「今回のような犯罪が誘発され、長期間行われ、それによって利益を得ることができる社会的な環境も考慮しなければならず、環境に起因する責任までチョ・ジュビン氏に問うてはならない」と善処を訴えていた。
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