2020年09月30日12時04分
【ワシントン時事】11月3日の米大統領選を控え、共和党候補トランプ大統領(74)と民主党候補バイデン前副大統領(77)による初のテレビ討論会が29日夜(日本時間30日午前)、オハイオ州クリーブランドで開かれた。新型コロナウイルス対応などをめぐり激しい応酬を繰り広げ、双方が互いの発言中に非難し合うなど混沌(こんとん)とした展開になった。
納税問題、討論会前に火種 バイデン陣営「富裕層の特権」批判―米大統領選
討論会は午後9時(日本時間午前10時)から約90分開催。新型コロナをめぐり、バイデン氏はトランプ氏が2月にウイルスの深刻さを知りながら国民に知らせなかったと指摘。「あなた(国民)がパニックに陥るからではない。彼がパニックだった」と、トランプ氏の対応を非難した。
トランプ氏は自身でなければ「数百万人が死んでいた」とコロナ対応を正当化。ワクチンについて「すぐにできる」との見通しを強調した。
一方、バイデン氏は黒人差別問題で、トランプ氏が差別的憎悪をあおり、国民を分断したと非難した。トランプ氏は「国民は法と秩序を求めている」と反論した。
トランプ氏が2016年と17年に所得税を750ドル(約7万9000円)しか払わなかったと報道されたことについて、トランプ氏は「数百万ドルを払っている」と主張したが根拠は示さなかった。討論に先立ち、自身の昨年の納税額を公表したバイデン氏はトランプ氏に「納税報告書を公表すべきだ」と要求した。
連邦最高裁判事の人事をめぐっては、トランプ氏が「(任命の)権利がある」と述べ、早期承認に意欲を表明。バイデン氏は選挙後まで待つべきだと訴えた。
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