こんにちは。皆様はどうお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスの感染拡大により、さまざまな活動が制限されるなか、ストレスや悩みを抱えている人も多いのではないかと思います。
悩み解決のステップとは
そもそも人間は、仕事上のことから人間関係に関すること、自分の将来のことまで、実に色々な事柄に対して悩みを抱える動物です。本日は、過去のさまざまな文献を紐解きながら、「悩みを解決する方法」についてご紹介したいと思います。
1.「論理的解決法」
この分野のスペシャリストであるデール・カーネギーは名著、『道は開ける』のなかで、いくつかの悩み解決法を紹介しています。そのひとつが、「仕事の悩みを半減させる方法」です。
カーネギーによれば、悩みを抱えたなら、
①「問題点は何か?」を明確化する
②「問題の原因は何か?」を明確化する(そのために必要な情報を集める)
③「何通りの解決策があってそれらはどんなものか?」を明確化する
④「望ましい解決策はどれか?」を明確化する
というステップに沿って実行していけば、解決できると言います。本書のなかでも実際に、このステップを社内で制度化して会議の時間が従来の1/3に減った例や、これを実践することで悩みを解消して収入を2倍に増やした例などが紹介されています。
仕事の悩み解決法をプライベートにも応用
同じようなフレームワークは、『ハーバード流交渉術:必ず「望む結果」を引き出せる!』(ロジャー・フィッシャーほか)でもとりあげられています。本書では、「さまざまな解決策を導き出す思考ステップ」として、
①問題点を確認する
・何が問題か?
・現在の兆候は何か?
・好ましい状況と比べ、何が不都合か?
②その原因を分析する
・問題の診断
・兆候を分類する
・原因を推測する
・何が欠けているのか?
・問題解決の障害は何か?
③その解決方法を探す
・可能な戦略・対策は何か?
・理論的解決策は何か?
・一般的な処置は何か?
④実行可能な方策を考える
・何をなしうるか?
・問題を処理する具体的方策は何か?
というステップで検討していくことを推奨しています。
このように、論理的な思考法によって解決していく方法を、ここでは「論理的解決法」と呼称しましょう。
なお、カーネギーがわざわざ「仕事の悩みを半減させる方法」と述べているように、上記の方法は主に仕事面の悩みを解決する手法になりますが、それ以外の悩みにも応用可能です。
特に私の経験上、プライベートな悩みほど、「悩みを考えること自体を拒否している」とか、「そもそも問題点がはっきりしていない」、あるいは「解決方法はわかっているのに目を背けている」というケースが多く、上記のように細かいステップに分解して理性的に対処することで、驚くほど簡単に解決することも多いものです。
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