2020年4月から「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」、通称「働き方改革関連法」が中小企業も対象となります。
長時間労働の見直し、正規社員と非正規社員の格差解消、多様な働き方の推奨などを行っていこうというものですが、それだけで簡単に働き方改革が実現できるかというと、答えはNO。
慢性的な人材不足、残業時間短縮に伴う業務効率化の難しさ、そして人件費や経費など固定費の削減など、さまざまな課題は残されたままです。
そこで、抱えていた事業課題を克服したpopIn株式会社を例に、新しい働き方や事業運営について考えてみました。キーワードは「アウトソーシング=外部人材の活用」。popInが直面した課題、そしてリアルな取り組みとはいったいどのようなものだったのでしょうか。
社内リソースが足りない! たったひとりで新規事業立ち上げ
popInは、ウェブメディアの記事回遊率と収益を高めるサービス「popIn Discovery」、家庭向けのプロジェクター付きシーリングライト「popIn Aladdin」の開発・販売などを行っている企業です。現在は中国の検索大手企業、百度のグループ会社となっています。
起業時は数人の社員でしたが、事業規模の拡大に伴い採用を繰り返し、現在は国内外に50人という規模になっています。1年ほど前、新規事業「popIn Action」というECサイト向けのサービスをローンチ。
以前ならば、新たな人材を雇用してリソースを増やしていたのですが、親会社の方針やグローバルの状況、採用のヘッドカウントなどの影響でpopInの新たな採用枠が確保できませんでした。
「当時は、外部の人材を活用するという考え方がありませんでした。とにかく人が足りなくなったら社員を増やすということしか頭になかったんです」と金谷さん。
多いときは1カ月に1名ほど新規採用を繰り返してきたpopInですが、新規事業立ち上げのための人材を確保できないことがわかり、とりあえず吉岡さんが新規事業をひとりで担当することに。
「ほかの部署からリソースを割くこともできませんでした。彼は既存の事業でも担っていた仕事があったので会社としてかなり辛い状況だったんですけどね。でも新規事業はやらなければならない。かなりシビアな状況でした」と金谷さんは振り返ります。
海外ECサイトの市場調査でランサーズを活用
ひとりで孤軍奮闘する吉岡さん。まず考えたのが海外支社の人材活用でした。しかし、現実は思い通りにはいきません。
「popIn Actionは、グローバルでやっていく方針だったので、海外のECサイト市場を調査する必要がありました。たとえば、シンガポールのECサイトの規模や数、利用者について調査したいと思ったとき、popInの台湾や韓国、東南アジアにある支社の人たちにお願いしようと考えましたが、彼らも当然ほかの業務があって難しいのが実状でした」
そこで取った施策が、個人と個人、または法人と個人をマッチングさせて、専門性の高いフリーランスを社外人材として活用するサービスを提供している「ランサーズ」を通じて、業務の一部を外部人材にアウトソースすることでした。
現状の課題を解決するため、ランサーズの専任アドバイザーに相談をしたところ、グローバルの市場調査ならばこういうやり方がありますよと提案を受け、はじめて外部の人材を活用してみたそうです。
具体的には、オーストラリアとシンガポールのECサイトのリストを抽出し、規模や利用者数の調査でした。その際に利用したのが「ランサーズ プロ」というサービス。専任アドバイザーに必要なスキルを伝えて、経験と実績のあるランサー(ランサーズに登録されているメンバー)をピックアップしてもらうというものです。
しかし、これまで外部の人材に業務を託すという、いわゆるアウトソーシングをしたことがないなかで、不安や躊躇などはなかったのでしょうか。
「担当者の方が、事前に要件にマッチした人材をスクリーニングした上でご紹介いただいたき、オンラインでの面談も行えたので、不安はまったくありませんでした。成果物はとても丁寧にまとめられていて、思っていた以上のものが上がってきたという感じです」
吉岡さんは、人材不足の課題が解決しただけでなく、その成果にも満足したそうです。
ランサーズの活用をきっかけに、アウトソーシングの基準ができた
はじめてランサーズを利用してアウトソーシングを経験、成果を実感できたことで、事業運営では必要な人材を社員として採用するのではなく、業務内容に合わせて積極的に外部の人材を活用するようになったそうです。
「ランサーズを活用してから、社内で行う業務と外部にお願いする業務の切り分けができました。専門的なスキルが求められる作業や、社外での業務が中心となる作業、誰でもできる機械的な作業は外部の人材に任せ、事業のマネジメントや新たな取り組みの企画など、事業の根幹となる業務は社内で行うという基準ができた気がします」と吉岡さん。
現在、吉岡さんが指揮するpopIn Actionに携わるスタッフは6名。そのうち3名は業務委託。主に営業を担当しています。以前のpopInならば考えられないスタッフィングのようですが、事業を運営する上で、今ではアウトソーシングは当たり前のこととなっています。
その大きな理由が、業務効率が変わったことだと吉岡さんが教えてくれました。
「popIn Actionの事業は半分が業務委託の方です。僕が今までやっていたことを彼らがより高いクオリティでやってくれている状況なので、業務効率はかなり上がったと思います。僕の時間の使い方や業務内容も大きく変わりました」
アウトソーシングのメリットは、人材に対する固定費がかからないこと、必要なときに必要な能力を持った人を集められるところにあります。
では、ビジネスを広げる上で今後どのように社員と外部の人材を使いわけようと考えているのでしょうか。
「専門的な仕事は、どんどん外部の人材を活用していこうと思っています。ランサーズを通じてお願いする内容としては、データ収集や翻訳などを考えています。必要なときにお願いして、成果物がサクッと返ってくるよう良好な関係をつくれたらいいなと思います」と金谷さん。
「お願いしたらちゃんと締切りまでに納品してくれます。当たり前と思われがちですが、それを社内でやろうとするとリソースが云々の話になるわけです。余計なことを考えて頭を悩ますことがないのが最大のメリットじゃないですかね」と吉岡さん。
ランサーズだけで新規事業の立ち上げも夢じゃない!
また、ランサーズに登録しているランサーは、仕事に対する意識が違うと金谷さんは感じているそうです。
「ランサーの方たちや業務委託の皆さんは、お金をもらう分ちゃんと働きますというプロフェッショナルな意識が高いと思います。結果を出さなければ次がないという環境だからですかね。ランサーズに関しては、スピード感もあるし納得感のある料金なので、我々のビジネスにはなくてはならない存在になりつつありますね」
ランサーズによるアウトソーシングや、業務委託の人たちが社員と肩を並べて働くということが、当たり前になりつつあるpopIn。外部の人材を活用する前と今では、社内の雰囲気に変化が見られるようです。
「ランサーや業務委託の方の“仕事の質と量”を見ることで、社員は刺激を受けていると思います。外部の皆さんは、確実に結果を出してくれるんですよ。それを社員が横目で見ながら、私もがんばらないとっていう雰囲気は感じますね」と金谷さん。
かなりランサーズを活用したアウトソーシングの利便性を実感している金谷さん。将来的にはもっと活用していきたいと考えているようです。
「僕が最終的に考えているのは、社内にプロダクトマネージャーをひとり立てて、残りの人材はすべてランサーズでアウトソーシングすること。紹介してもらった人たちには、個別に仕事を依頼して、報酬の支払いはランサーズに一括でお願いすれば、社内で抱えていた面倒な課題を解決できると思うんです」
ランサーズには、個人または法人がサイト上から人材を探すランサーズのほか、popInが活用したランサーズに人材をピックアップしてもらい採用するランサーズ プロ、秘書や営業支援、ウェブ制作、広報といったアシスト業務を一括で依頼できるランサーズ アシスタントプランというサービスも展開。これらを活用すれば、popInが思い描くチーム構築も実現できるわけです。
働き方改革を機に、アウトソーシングをはじめよう!
前述の通り、ランサーズは個人や法人が自分でランサーを探すだけではなく、専任のアドバイザーに電話やチャット、メールで相談することができます。
また、実際にランサーを採用する際には、ビデオチャットでの面談、電話や対面も行えます。リモートワークといえども人間と人間の付き合いとなるため、事前にお互いを理解する機会があるのは、安心感につながります。
依頼したランサーが期待通りの成果を出してくれれば、次回からも続けて依頼できます。逆に期待値よりも下まわった場合は、今後はお願いしなければ済むという、ビジネスライクな付き合いができるのもメリットでしょう。
業務を切り分け、アウトソーシングをすることで、社内の業務効率を向上させ労働時間を短縮。さらに、働き方改革を前進させるだけでなく、ランサーたちの活用で、スピード感のある業務が行えたり、社員の意識が変わるなど、副次的なメリットも期待できます。
ランサーズには、さまざまな業種のランサーが登録されています。事務的な作業はもちろん、コンサルや営業、エンジニアや翻訳・通訳、ライターやカメラマン、ウェブ制作に秘書など、ビジネスに必要なスキルやクリエイティビティのある人を見つけることができます。
しかも、ランサーズの登録は無料。まずはどんな人材がいるのかチェックしましょう。業務や事業を推進するために足りないリソースを、ランサーズが埋めてくれるはずです。
2020年4月からはじまる、中小企業も対象となる働き方改革関連法。これを機に、アウトソーシングを検討してみてはいかがでしょうか。
Image: Image: Jirsak , Keepsmiling4u/Shutterstock.com
Photo: 松島徹
取材協力:popIn株式会社
Source: ランサーズ , ランサーズ プロ , ランサーズ アシスタントプラン
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March 10, 2020 at 09:00AM
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